こんにちは、Game Changer Catapult（ゲームチェンジャー・カタパルト、以下GCカタパルト）コミュニケーションマネージャーの湊 麻理子です。
3月に発表したように、新型コロナウィルス感染症の影響を鑑み、私たちGCカタパルトは涙を呑んでSXSW（ South by Southwest／サウス・バイ・サウスウエスト ）出展を断念しました。
SXSW主催者側はこれまで "Show Must Go On"（舞台は続けられなくてはならない）の精神で開催する意向だったようですが、34年間の歴史で初めて、オフラインの開催はしないことを決定しました。このことについても、非常に残念に感じています。
SXSWとは私たちにとってどんな存在だったか
SXSWは私たちにとってどんな存在だったのでしょうか？ 何よりも楽しい場所！そして、人生を変えてくれる場所であり、素晴らしいオースティンの街と人々に迎えてもらい、自分たちの挑戦に背中を押してくれる場所だった、ということが言えます。
今年は残念ながら開催自体がなくなってしまったSXSW。しかし、私たちの挑戦が中断することはありません。来年以降SXSWに挑戦するメンバーだって、また出てくるはず。残念に思うだけではなく少しでもお役に立てればと、GCカタパルトではこれまでSXSWに行ったことがあるメンバーに緊急アンケートを実施しました。（回答者数：34名、2020年2月実施）
今までGCカタパルトのビジネスコンテストに挑戦してきたメンバー（「カタパリスト」と私たちは呼んでいます）にとって、SXSWがどんな場で、どんな機会を与えてくれる場所だったか、どんな化学反応が実際に起こったのかをお伝えしたいと思います。 私たちが自分たちの経験やインサイトをシェアすることで、来年度以降のSXSWそのもの、そして挑戦する人々に少しでも貢献することができたらうれしく思います。
SXSWの歩き方：どうすれば面白いものに出会えるのか
SXSWとはどんな場所なのか、一つ言えることは、とにかく楽しい場だということ。
アンケート結果を見ても 「めちゃくちゃ楽しかった！！！！」と「とても楽しかった」で90％を超えています。これはすごい。一体何が楽しかったのでしょうか。
「SXSWで楽しかったことは何ですか？」という質問に対する答えはかなりばらけました。
回答者のほとんどが社内事業創出に挑戦するイントレプレナーということもあり、「自分のアイデアに思わぬフィードバックをもらえた」「現地で出会った人との語り合い」という回答の割合が比較的大きかったです。
SXSWの特徴の一つは、一般の展示会のように「出展者」と「観客」という明確な線引きがあるわけではないこと。お互いにSXSWに参加する一人の人間として、前向きなディスカッションや意見交換が自然発生的に生まれる雰囲気があります。ディスカッションの雰囲気も、決して批判的なものではなく、非常に建設的。「もっとこうしたら自分の家族とも一緒に使いたい！」「この事業はこういうユーザーにも役に立つのではないか」といった新しいアイデアが次々に生まれます。
もう一つ注目すべきは「オースティンの街の雰囲気」というのが22票を集めていること。
SXSWの開催は3月、少しずつ暖かくなってくる季節です。オースティンの街を歩くと、そこかしこにある企業やスタートアップのブースやイベントスペースが目に入ります。上記のような前向きなディスカッションができる空気感に加えて "Weird" なものがたくさんあります。例えば、活気あふれる街の雰囲気の中、突如道のど真ん中で楽器を演奏する人が出てきたり、謎のパフォーマンスが入ったりもします。このようなある意味ゆるく、面白いものが転がっている状況に刺激を受けるのです。
続いて聞いたのが、「SXSWならではの新しいアイデアや面白い人にはどうすれば出会えますか？」という質問。
多かったのは、「まずはコンベンションセンターに行ってみる」「オースティンの街を歩いてみる」という答え。思いもしなかった新しいアイデアに出会うために、SXSWという場の力を生かして「まずは動き回ってみる」という答えが多かったです。
また、SXSWはもともと音楽フェスであり、会期中は音楽イベントや現地ならではの食事を楽しんだメンバーも多くいたようです。そちらについては番外編でお楽しみください。
次に多かったのが、「SXSW公式アプリを活用」「SNSで情報収集」というもの。
アプリとSNSのフル活用は必須の様です。ほかにも「事前に日本でもネットワーキングをしていろんなコミュニティに足を突っ込んでおく」「みなこの期間は出会いに対してオープンで臆せずアプリやメールで話しかける」といった、自分からアクションを起こして面白そうな人にはとにかく話しかける、という声が多数寄せられました。
イントレプレナーがSXSWに事業アイデアを持って行って起こる化学反応とは
GCカタパルトでは、社内のビジネスコンテストを勝ち抜いたアイデアをSXSWに出展、自分たちの考えてきたアイデアを世に問い、ユーザーの声を聴くことでさらにブラッシュアップする機会としてきました。「あなたの事業アイデアはSXSW出展を通じて変化しましたか？」という問いに対しては参加したイントレプレナーの74％が「変化した」と回答しています。
特に多く聞かれたのが「自分の事業アイデアに自信が持てた」という声です。
「SXSWでお客様のポジティブな生の声をたくさん持ち帰れたことがテーマ継続につながった」「テーマにしていた『香り』の価値についてプロトタイプを試してくださった人の反応から本当に価値があると確信できた」という声が寄せられています。
また、多くの人々とのディスカッションにより、今まで気づかなかった可能性がひらけた、という意見も多くありました。「当初日本市場を想定していたが世界でも共通の課題があることがわかった」「興味を持ってくださる方とSXSWをきっかけに出会いその後のコラボにつながった」というように、SXSWに出展したからこそ次のステップに進むことができたチームが多数ありました。
SXSW、それは人生までも変えてしまう空間
SXSWの特徴的なところは、単純に自分が取りくむ事業だけではなく、人生観までも変えてしまう場だということです。
「あなたの人生はSXSWによって変わりましたか？」という問いに対して、 回答者の74%が「人生が変わった」と回答。その内容についても 「世界中から人が集まる熱狂を通じて興味でつながった仲間が世界中にいると思えるようになりました」「SXSWをきっかけに海外へ視野が広がり海外拠点勤務を希望して実現することができました」と、現場での熱狂に影響をうけ、自分の人生をポジティブにとらえなおす回答が目立ちます。
逆境時におけるイノベーターの役割を果たすために
今回の新型コロナウィルスの世界的な流行は、多くの人が「自分がなすべきことは何だろうか」ということを問い直すきっかけとなっています。
私たちイノベーターを志す者にとっても同様です。社会で当然とされてきたことが見直され、新しい社会課題や問題提起が日々なされる中、私たちがなすべきことはピンチをチャンスとして捉え、厳しい環境でもポジティブな結果につなげるようUnlearn&Hackの精神でチャレンジし続けることだと信じています。
今年SXSWにて皆様の前にお披露目する予定だった4つのアイデアについても、既に前を向いて、どうすればユーザーの皆様に早くお届けできるか考え始めています。彼らのチャレンジについても、ぜひ応援していただきますようよろしくお願いいたします。
AiryTail
周囲の空気も綺麗にするパーソナル空気清浄マスク
DrawNet
お絵描きを通じた子ども向けクリエイティブ教育サービス
nafeee
ジェルネイル用特殊ベースコートによるネイルソリューション
Swallowee
とろみ飲料自動調理機による嚥下障害ケアサポート
番外編：SXSWを100%楽しみ尽くすために・・・・
SXSW、そしてオースティンの街の魅力はなかなか語りつくせるものではありませんが、オフも含めた楽しみ方について、参加経験のあるメンバーの声をまとめてみました！
