Mar 10, 2022

「不屈の精神」で挑戦を続けるビジネスコンテスト4期生の〝今〟

Game Changer Catapult

「不屈の精神」で挑戦を続けるビジネスコンテスト4期生の〝今〟

Written by nafeee リーダー 甘利 啓太郎

ジェルネイルオフの課題解決を目指すソリューション「nafeee(ネイフィー)」プロジェクトの甘利です。4期生として参加したGame Changer Catapult(以下、GCカタパルト)のビジネスコンテストを経て、現在もアイデアの実現を目指して活動を続けています。
まだまだ試行錯誤が続いていますが、今回はプロジェクトが1年間どのような開発に取り組んできたか、現状がどんなフェーズにあるのかお伝えします。


1つの課題から、別の課題を発見...実用化に向けて試行錯誤

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まずnafeeeとは、冒頭にご紹介したようにジェルネイル施術の大きな課題である「剝離時間の短縮」にスポット当てたアイデアです。従来は約40分必要だった剝離時間が、有機溶剤やネイルの研磨を使わずに、たった5分で完了する世界の実現を目指していますが、
実現のためには、「新型ベースジェル」「剝離のための特殊な光源」といった、複数アイテムの開発が求められます。
最初から欲張って多くの機能を実装しようとすれば、リソースが分散し莫大なコストが発生しますし、スピード感も落ちてしまいます。
そこで、「なるべく身を軽くしてスタートしよう」という発想に至るのですが、その度に「何を捨て何にこだわるのか」を見極めることの難しさ、大切さを痛感しています。そのような試行錯誤の結果としてnafeeeも、まずはコアとなる価値である、ネイルオフ機能に絞って1号機を開発しています。当初はアプリやサーバー連携による通信機能など、様々な付加機能を考えましたが、その多くについて、1号機の価値が市場に認められた後に改めて実装を検討することにしました。
現在は新型ベースジェルや、ネイルを剝離するために照射する光源といったコア価値を提供するアイテムについて「技術の完成度を上げていく」というフェーズになっています。

この1年間は、とにもかくにも「試行錯誤」に尽きる、という状況で「課題Aを解決するためには課題Bと課題Cの解決が必要となり、その課題Bを解決するために、課題Dが新たに見つかり...」といったことを繰り返しています。それでも少しずつ前に進んでいる感覚はありますので、引き続き実現へ向けて一歩一歩、プロジェクトメンバー達と一緒に挑んでいきたいです。

上司や仲間に支えられて進んできた1年間

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ビジネスの性質にもよっても差があるとは思いますが、新規事業創出活動は長期戦でもあります。長い道のりの途上で、ふと息が切れたり、自分の企画に疑いを持ってしまうと、精神的にも追い込まれてきますが、この企画については「ぜひ実現してほしい」という熱い声を多くのネイリスト、ユーザー、社内外の関係者から継続的に頂いており、これが長期戦を走るにあたって、大事な原動力になっています。
こうした賛同の声を多く確認できているのは、ビジネスコンテストを通じて何度も何度もユーザーにヒアリングをして、抱えている課題を明確にできた結果だと思っています。

また、苦しんでいる時には上司から「このプロジェクトは部署としてやっている。一人で抱え込まず、一緒に解決策を考えていきましょう」とのコメントを頂きました。その他、メンバーから多くの支え、励ましを受けながら挑戦を続けています。「自分は一人ではない」と思える事が、新規事業創出活動においては、数多のノウハウにも勝る大きな力となること、それもこの1年を通じて学んだことの一つです。

また部署の大先輩にあたる技術者の方からは、旧松下電工の丹羽元会長のお言葉である「掘り抜き井戸」の精神を強く説いていただきました。「チャレンジしたからには水が出るまで掘り抜く」という不屈の精神で、先人たちも新しい価値を作ってきたこと、その大変さを考えた上でも本当に掘る価値があるのか、掘る場所が正しいのか、入念に見極めることが大切である事に、気づかされました。

「ペースメーカーなき長距離走」から感じること

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スケジュール管理についても気づきがありました。

日程をコミットしない限りは計画立案もリソースの配分もできないのは、新規事業も既存事業も変わらないと思います。しかし、新規事業においては、少し異なる発想を持って向き合う必要があるかも、とも感じています。

既存事業ではベンチマークとなる前例があるので、相対的に現在のプロジェクトの進行度を実感・判断する事ができますが、新規事業ではこの前例がありません。また、推進ステップや評価方法など、多くについてゼロから構築する必要があります。
遅いのか早いのか。力の入れ時なのか抜きどきなのか。出来る限り早く実現できるように、でも、拙速に根を詰めすぎておかしな事にならないように、「自分はこのペースでいいのだ」と自分なりのロジックを自分に言い聞かせて進むしかありません。自分の専門外の分野においては、当たり前かもしれませんが、専門家に「信じて預ける」という事も多くなってきます。

こうした作業の繰り返しには、普段使わない筋肉を不意に使った時のような独特の疲労感があり、激しい運動を全力で行うのとも異なる「久しぶりにボーリングに行った翌日」のような微妙な脳疲労につながる事もあります。
こうした状態とうまくつきあうにあたり、現在の部署で担当している、新規事業以外の業務が良いリズムをもたらしてくれている、と考えています。異なる業務で得た知見を新規事業に活かしたり、その逆を行ったり、という具合で、私個人に限って言えば、新規事業専業ではなく、複数のタスクを持てている事が結果として良い循環を生み出していると思います。

実現に向けて一歩一歩

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目下の目標は、何よりもまず事業化を実現する事です。アイデアを形にして、それを求めている人に届けること。ネイルアートという限定された分野であっても、長年に渡って根本的な解決が図られてこなかった課題を解決に導いていきたいです。
勝率1000分の3、いわゆる「せんみつ」とも呼ばれるように、新規事業創出活動は決して簡単ではありませんが、ほかでは得る事のできない知識や経験を得ることができるのは確かです。少なくとも、私は飛び込んでよかったと思っていますし、これからも実現に向けて一歩一歩進めていきたいと思っています。


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nafeeeはジェルネイル用の特殊ベースコート剤とデバイスにより「ジェルネイルオフの課題」を解決するソリューション。除去工程の時間、労力、爪へのダメージの大幅低減を実現する。「ジェルネイルをもっと身近に」がコンセプト。


▼これまでの取り組みはこちら
「ネイルアートの"三方良し" ~する人にもされる人にも、ネイルアートをもっと楽しく~」

ネイルオフのお悩み解決はnafeee(ネイフィー)におまかせ!:カタパリスト達の現在地〈3・4期生編〉Vol.5

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