Jan 31, 2018

Game Changer Catapult SXSW2017での挑戦を振り返って

Game Changer Catapult

Game Changer Catapult SXSW2017での挑戦を振り返って

Written by ゲームチェンジャーカタパルト プランニング・リード 鈴木講介

「何かを始めなければ、何も変えることはできない」

オースティンの熱狂にて

約一年前の2017年3月、パナソニックの家電事業を担うアプライアンス社で新規事業創出に 取り組む「Game Changer Catapult」のメンバーは、米国テキサス州オースティンの熱狂の中にいました。 当地で開催されたイノベーションの祭典「サウスバイ・サウスウエスト(以下SXSW)に 「Panasonic House @ SXSW」を出展し、Food/Lifestyle/Wellnessといった領域を中心に 新しい価値やビジネスモデルを持つ未来の「カデン」を提案するためです。

何から始めるのか

Game Changer Catapultは、我々の生活や文化を革新するゲームチェンジャー達にとっての「発射台」を目指し、2016年から本格的に立ち上げたアクセラレーター・プロジェクトです。 異なる既存の知同士を掛け合わせるオープンイノベーションには、色々な始め方があると思いますが、 大企業である我々はまず内部に眠るダイヤモンドの原石=事業のアイデアを発掘し、 その事業化の加速支援を行うところから活動をスタートしました。 その上で、社外のパートナー候補の方々に提案をし、一緒に新しい価値を創っていく。 こうしたパートナーを見つけるショーケースとして、SXSWの出展を決めました。

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なぜSXSW?

SXSW2017ではありがたいことに予想を超える来場者にお越し頂き、メディアに取り上げて頂くことも増えました。よく「なぜ、SXSWに出展をしたのですか?」と聞かれます。これには2つの理由があります。 一つは、SXSWがグローバルな視点で社会課題について議論ができる場だからです。我々は主に日本で活動していますが、常にグローバルな視点を大切にしています。SXSWは北米だけでなく、欧州その他からの来場者も多いため、この点について格好の場だと思っています。 もう一つは、技術的に出来上がったものではなくコンセプトレベルで提案して、世に問うのに最適な場だからです。私たちは事業アイデアを自分たちだけで完成させてしまうのではなく、まずプロトタイプを作って多様な視点からのフィードバックを得たり、様々なパートナーと出会うことを目的にしていました。30年前に音楽祭としてスタートし、映画や教育など様々なテーマを持つSXSWは この点でも非常に魅力的でした。

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SXSWで得た、3つの「E」

実際にSXSWに出展することで得たものは、3つの「E」というキーワードでした。

ひとつめは「Encounter(=偶然の出会い)」です。一日2,000人近い来場者に我々の考えをぶつけていると、本当に予期せぬ運命的な出会いがありました。例えば、住空間ディスプレイ「AMP」を見にきたお客様の中には、米国でホテルを運営する経営者がいらっしゃいました。この出会いがきっかけでこのプロジェクトのマーケティング戦略の方向性が固まったといっても過言ではありません。

ふたつめは、「Empathy(共感)」です。例えば「DeliSofter」というプロジェクトがあります。嚥下障害の方に向けた調理器のアイデアです。このDeliSofterに対して、来場者の中にいらっしゃったご家族を介護する方、介護業界の方から多くの共感の声を頂き、それが商品化に向けたフェーズに進む後押しをしてくれました。

最後は「Engagement(繋がり)」です。ここで出会った様々なバックグラウンドを持った人たちとの繋がりが出来ました。その繋がりをきっかけに、また別の展示会に参加したり、事業アイデアに対して意見をもらえる関係を作れたりと、その後のさらなるアクションに繋がった事例がいくつもあります。

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So What's Next?

そして今年もまた、SXSWに挑戦をします。 約半年でアイデア出し、プロトタイピング、フィードバックの反映を高速回転させた新プロジェクト、 昨年の出展からアップデートをしたプロジェクト、またパナソニックの幅広い取り組みの中で産まれている 新たなチャレンジなど、いくつもの挑戦を披露します。 「何かを始めなければ、何も変えることはできない。」 私達は、いつもこの言葉を嚙み締めて、また新しい熱狂の中に飛び込んでいきたいと思います。 そこでまた新たな仲間が見つかることにワクワクしながら。

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