Vol.2 共感から始まるデザイン

3つのテーマ

ウェルネスとは、身体の健康はもちろん、心の健康、社会との健全なつながりなどを含んだ、包括的な健康のこと。ユーザーがより健康的なライフスタイルを実現するために、ウェアラブル製品ができることは何だろうか?パナソニックはその大きな問いをパーソンズの学生たちと一緒に考えるために、まず3つのテーマを設定しました。

テーマ1: 循環器疾患の予防(Cardiovascular health prevention)

高血圧などの循環器疾患を持つ人がウェラブルを身につけることによって不安を減らし、より健康的な生活習慣を身につけるサポート

テーマ2: 社会との健全な関係性を育む( Improving Social Wellness)

人との交流を生み出したり、コミュニケーションの質を向上することでユーザーが社会とよりよい関係性を育むサポート

テーマ3 : 不調を改善し、さらなる健康を目指す( Improving Sub-Health)

頭痛や不眠などの慢性的な症状に悩む人たちのライフスタイルを改善するサポート

このように、あえて大きな問いから学生たちに考えてもらうことで、彼らのチャレンジの幅も大きくなりますが、彼らがどのような解決策を導き出すのかまったくの未知数でもありました。

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 チームごとにリサーチを進める学生たち

ユーザーの観察から共感へ

「ユーザー中心設計の最初の一歩は、ターゲットとするユーザーの思考に共感すること。様々なリサーチ手法によってそれを実現することができます。」

ー プログラム・ディレクター Kyle Li

まず学生たちは医療や健康に対する意識、文化的な慣習などを定性・定量の両面から調査します。さらに仮のターゲットを設定し、彼らの日常の行動を観察したりインタビューを行います。リサーチで得た事実や発見と、ユーザー課題との間を往復して考えることによって仮説の質を深めていきます。

Nash教授の言葉を借りると「デザインとは、最初の直感とその検証を繰り返すことによって推し進める終わりのない進歩の過程なのです。」

今回のパナソニックとのコラボレーションには、デザイン&テクノロジー、デザインマネージメント、プロダクトデザインなど、3つの学部から選ばれた学生が参加しています。それぞれの異なる視点からユーザーの思考や行動を考えることが狙いです。

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学生にアドバイスするNash教授

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リサーチと仮説について中間発表する学生たち

 

教授紹介

パーソンズ美術大学の教授陣たちは学生たちの様子を観察し、彼らに質問を投げかけることでプロセスをリードします。パーソンズ美術大学の教授は個性あふれる人ばかり。今回のコラボレーションを担当する3人の教授をご紹介します。

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Kyle Li
パーソンズ美術大学 デザイン学部 プログラム・ディレクター

彼はインタラクションデザイン分野の受賞歴もあるデザイナーであり、難しいコンテンツをわかりやすく、遊び心のある体験に変えるテクニックで学習を設計するデザイナーでもある。2014年秋にパーソンズ美術大学 デザイン学部 プログラム・ディレクターに就任。最近の彼の関心は、バーチャルリアリティと拡張現実(VR&AR)。「イマーシブ・ストーリーテリング」という新しいメソッドで、バーチャルリアリティ、拡張現実、複合現実、インタラクティブシアターのデザイン手法を学生たちに教えている。

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Kiersten Nash
パーソンズ美術大学 非常勤講師

装飾芸術のアーティストであり、教授でもある。街の公園から公共政策に至るまで、人々の周囲にある環境を深く理解し、リデザインするためのメソッドを開発している。

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Shaun Flynn
パーソンズ美術大学 非常勤講師

フォーチュン100社へのデザインコンサルティングを手がけるなど、25年以上の経験を持つ国際的デザイナー。1997年にSTUDIOFYNNを設立し、イタリア、インド、アメリカにおいてデザインリサーチ、コミュニケーションデザインを手がける。

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    Mar. 3, 2017

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