Nov 13, 2020

DrawNet(ドローネット)が育む子どもたちのクリエイティビティの翼:カタパリスト達の現在地〈3・4期生編〉Vol.3

Game Changer Catapult

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DrawNet(ドローネット)が育む子どもたちのクリエイティビティの翼:カタパリスト達の現在地〈3・4期生編〉Vol.3

Written by DrawNet リーダー 勝山 雄介 


こんにちは。お絵描きを通じた子ども向けクリエイティブ教育サービス「DrawNet(ドローネット)」のプロジェクトリーダー勝山です。DrawNetは、パナソニックの新規事業創出活動Game Changer Catapult(以下、GCカタパルト)の第4期ビジネスコンテストで最終選考を通過した新規事業アイデアです。現在は、お絵描きを中心とした子ども向けのワークショップをオンライン上で企画・開催しながら、サービス内容のブラッシュアップに取り組み、事業化に向け邁進しています。今回は、少しでも新規事業創出を目指す人たちの参考になればと思い、私たちのこれまでの活動について紹介します。

きっかけは原体験

Picture of chaptar1-image_きっかけは原体験

DrawNetは、専用アプリを通じて子どもたちがオンライン上に開設されたお絵描きのワークショップに参加し、りんごの味を描いてみよう等様々なテーマに基づいて描いた絵に対して、ワークショップのファシリテーターであるプロのクリエイターからコメントがもらえます。

また、ワークショップに参加している子ども全員に絵をシェアしてお互いに刺激し合うことで、子どもたちのクリエイティビティを伸ばすことを目指すサービスです。基本的には専用アプリでのオンラインサービスですが、タブレット型の専用デバイスも想定しています。

このアイデアを思いついたきっかけは、私に子どもが生まれたことを契機に、私自身が子どもの頃から好きだったお絵描きに関することで子どもの役に立てないかと考えたことでした。
また、目まぐるしく変化する現代社会では、ゼロから何かを創るクリエイティビティが重要なスキルであり、その育みに対しては、他者と相互に刺激し合いながら自由に自己表現ができるお絵描きはうってつけの手段です。

ところが、事業アイデアを具体化するための初期の調査の中で、自分の描いた絵を他者から評価されることを経験し、小学校、中学校と年齢を重ねると、多くの子どもがお絵描きを嫌いになってしまうという事実が見えてきました。
そこで、お絵描きを嫌いにならず、学校教育で学ぶ以上に、絵を描く楽しさ、誰かに見せて喜ばれた時の高揚感、他者との相互刺激を得る機会を子どもたちに提供したいという強い思いを基にプロジェクトをスタートしました。

ずっとお絵描きを好きでいてほしいという熱意を胸にプレゼンテーションへ

Picture of chaptar2-image_ずっとお絵描きを好きいてほしいという熱意を胸にプレゼンテーションへ
昨今、Science(科学)・Technology(技術)・Engineering(工学)・Mathematics(数学)にArt(芸術)を加えたSTEAM教育が注目されているように、クリエイティビティの重要性がより高まっています。サービス考案当初は、子どもたちのクリエイティビティを育むためには、楽しく、自由にお絵描きを続けられることが重要だと考えました。そこでビジネスコンテストには、指輪の様な専用のデバイスを装着して絵を描くと、様々な効果音が鳴るお絵描きツールのアイデアで応募し、書類選考を通過。

続いて幹部社員を前にしたプレゼンの際には、サービスのイメージ動画を用いるなど、限られた持ち時間で、とにかく絵を描くことが楽しくなりそうなツールであるということを具体的にイメージしてもらえるように工夫をし、無事審査を突破することができました。

当時は、「本業との両立の中、本当にやっていけるのか」という不安もありましたが、自分たちの考えたプロダクトが実現するかもしれないというワクワク感の方が大きかったですね。

1つ1つの調査・検証から紡ぐキーアイデア

Picture of chaptar3-image_1つ1つの調査・検証から紡ぐキーアイデア

審査会通過後、アイデアをブラッシュアップするうえで、紆余曲折がありました。まずは、「DrawNetで誰の、どんな課題を解決するのか」というコンセプトを明確にするために、社内外を問わず想定される親子ユーザーへのヒアリングを開始しました。
2~3カ月かけて調査する中で、親は自分の子どもが描く絵について不安を持っていることが分かりました。子どもの描く絵は大人からすると意味が分からないことも多く、「"人間"の絵を描いても、私の子どもは黒いグチャグチャした絵。これって大丈夫なの?」などと考えてしまうようです。親のこの勝手な思い込みによって、子どもが絵を描くことを嫌いになり、クリエイティビティの育みの機会を奪ってしまいかねません。

このインサイトを発見したことで、絵の専門家に自分の子どもが描いた絵を見てもらい、親には子どもの絵の見方・接し方をアドバイスし、子どもには講師からの絵に対するコメントがもらえるというプラットフォームのアイデアが生まれ、プロジェクトは大きく前進しました。

その後も子どもに絵を描く楽しみを知ってもらうという当初の想いをぶれさせることなく検討を続けた結果、親子とプロのクリエイターをマッチングし、クリエイターが主催するオンラインワークショップをいつでもどこでも受講できるプラットフォームのアイデアに変化しました。
ワークショップでは、あるテーマを基に子どもに自由に絵を描く機会を与え、他の参加者の絵や完成までのプロセスを全員で共有しながら互いの発想や創造力を刺激し、クリエイティビティを育みます。長い道のりではありましたが、やっと自分たちの事業アイデアのイメージが具体的に見えてきました。

講師経験から得た事業化に挫けない確かな手ごたえ

Picture of chaptar4-image_講師経験から得た事業化に挫けない確かな手ごたえ

画像をクリックすると画像の全体を確認頂けます

現在もDrawNet事業の根幹となる、「誰のどんな課題を解決するためのサービスなのか」ということの検証を続けています。これが事業戦略を練り上げ、収益モデルも具体化するために最も重要な作業になるので、時間をかけて丁寧に取り組んでいます。最近は、私自身がワークショップで講師を務めることもあり、参加した親御さんや子どもたちからの反応を実際に体感することができ、大変有意義です。

印象的だったのは、クレヨンで円を描くというテーマを与えたときに、色や使うクレヨンの本数、大きさなど誰一人として同じ絵を描く子どもがいなかったこと。それぞれに個性や良さがあり、各自の発想の種を丁寧に汲み取り、伸ばしてあげたいと強く思いました。子どもの絵にコメントする際は、上手・下手という大人の価値観は捨て、「おいしそう」、「熱そう」などの言葉をかけて子どもたちの気分を盛り上げ、表現欲求を掻き立てています。その結果、子どもや親御さんから「また参加したい」という声もいただき、このプロジェクトの方向性は間違っていないのだと、手ごたえを感じました。
現在は、コンテスト参加時から苦楽を共にした仲間と一緒に自主活動的に検証を進めていますが、自分たちがやりたかったことを検討し続けられるのは幸せだと思っています。

100人のファンづくりを目指していくDrawNetのこれから

Picture of chaptar5-image_100人のファンづくりを目指していくDraw Netのこれから

今後はリピーターや協力者を得ながら、100人のDrawNetファンをつくるのが目標です。
「お絵描きが好き」という原体験から始まったDrawNetですが、自分が好きなことだからこそ、情熱を持ち続けながらここまで頑張れました。これから新規事業創出にチャレンジしようと考えている人は、自身の原体験など、些細なことでも良いので、身近なことに目を向けるように心掛けることが大切だと思います。

関連記事:プロジェクト紹介はこちら


DrawNet

image_of_DrawNet

DrawNetは、子どもたちが描いた絵をアプリ上でシェアし、さまざまな領域で活躍するクリエイティブインストラクターと意見交換ができるオンライン教育サービス。世界中の子どもの絵を見て、コメントを残せるため、互いに刺激し合いながら、クリエイティブを育む。DrawNetというサービス名には、お絵描きを通じてネット上で様々な人とつながるという意味に加えて、英訳すると"地引網"という意味があり、子どもたちの発想力やクリエイティビティをすくい上げたいという想いがこめられている。

カタパリストとは

GCカタパルト主催の社内ビジネスコンテストへの参加経験者の総称。

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