Mar 1, 2018

SakeCooler ~New Yorkでの店舗実験を通じて~(前編)

Game Changer Catapult

  • Facebook
  • Twitter
  • Google+

SakeCooler ~New Yorkでの店舗実験を通じて~(前編)

Written by Sake Cooler リーダー 幸 裕弘

Sake Cooler (酒クーラー)とは?

01_Daina.jpg

「SakeCooler」は、パナソニックの新規事業創出と実行を加速させる組織「ゲームチェンジャーカタパルト」の第1期テーマのひとつです。日本酒文化の海外展開を支援するソリューションの事業化を目指し、2017年3月テキサス州で開催されたSXSWに初出展しました。これは卓上でお酒を冷やすだけではなく、蔵元と人をつなぎ、お酒をより楽しむためのツール。日本酒を冷やす基本機能に加え、ボトルを挿入するだけで内部のカメラがボトルのラベルを認識し、認識した銘柄の蔵元の情報や料理のペアリングをフロントパネルで表示するのが特徴です。

海外から日本食や日本酒が注目されているにも関わらず、日本人でも上手に説明ができない日本酒。自分も日本酒の素晴らしさを感じていながら上手に説明できないもどかしさを感じていました。Sake Coolerのチームメンバーとは「世界中の人々に日本酒のよさを広げていくにはどうしたらいいか?」「作り手の笑顔が見えたら親近感が湧くのでは?」といった議論を繰り返しながら、スケッチして、プロトタイプでカタチにし、SXSWに持ち込みました。世界中から観客があつまるSXSWで、「こんな商品ができたらどう?」「どうしたらもっと改良して商品にできる?」ということを問いたかったのです

はじめてのSXSWは刺激的すぎ! SXSWで感じたこと

SXSWは音楽と文化の祭典としてスタートし、最近ではスタートアップや投資家が集うイベントとなっています。私が今まで体験したことがある他の家電見本市は参加者のほとんどがメーカ関係者でした。でもSXSWは客層がまったく違う!そこにまず驚きました。オースティンの一般市民からバイヤーやメディア、超有名シェフまで、オファーしても来てくれないような方々が続々とデモを見学し、多様なアイディアや意見を残していく・・・「これニューヨークで買えるの?」「チーズとSAKEが合うなんて知らなかった!」「アメージング!」と、現地ならではの率直な意見とリアクションを次々いただき、あっという間に手元のメモがいっぱいに・・・。ある朝のミーティングでは「日本のパナソニックコールセンターにお客様からSake Coolerがいますぐ欲しいと電話があったよ!」の連絡に感動、SXSWでの発信はアメリカだけではなく世界と繋がっていると実感。怒涛の4日間で疲れましたが、期待と応援の言葉をお土産に持ち帰ることができました。

SXSW後の Sake Cooler ~日本酒業界有識者とのコラボとプロト改良の日々~

SXSWの高揚感から日常業務に戻りました。実はSake Coolerのチームメンバーの多くは、普段は別の部門に所属し、時間を捻出しながら事業アイディアに取り組んでいます。Sake CoolerはSXSWが終了した後も本来業務と並行すること条件に引き続き取り組むことが承認されました。私達も所属部門の応援をもらいながら、時間を絞り出しては有志メンバーで集まり、頂いた意見に基づきプロトタイプを改良する日々をつづけました。新しい価値を産み出したいという想いを同じくした仲間との議論、開発の時間は本当に充実して楽しい時間です。有難いことに推進に最低限必要な予算も会社から提供いただけたので、プロトタイプを少しずつ改良しては国内の日本酒業界関係者に見て頂き、継続して改良することができました。

大切なことは、日本酒に関わる人々に喜ばれて求められる商品とサービスをつくること。国内外有識者ヒアリングでご意見を伺いながら、最終商品としてあるべき姿の検討と改良を重ねる日々が続きました。その間転機になったのは、「SAKEから観光立国」の講演活動など、日本酒文化を世界に広める活動に精通した「平出淑恵氏」との出会いです。Sake Coolerのコンセプトに共感頂き、アドバイザになって頂いた後は、「日本酒の多言語化発信のスタンダードを実現し、小さな蔵元でも日本酒の素晴らしさを世界へ発信できるプラットフォームをつくる」ことに目標を定めることができました。

未完成な仮説を現場で鍛える ~ニューヨーク式居酒屋ROKIでの店舗実験~

ものづくりとは不思議なものです。最初の仮説がすべて正しい確率は低いと頭では理解しながらも、カタチにすると愛着がわいて変更がしにくくなります。正直、Sake Coolerチームにもその傾向がではじめており、もっと大胆にリビルドするためには、現場の生の声が必要でした。Sake Coolerの初期ターゲットとしている海外飲食店で実験をするため、ニューヨークの日本食居酒屋『ROKI』の萩原シェフにご協力頂き、12月に3日間の店舗実験を強行実施することになりました。

後編につづく

Share

  • Facebook
  • Twitter
  • Google+
KEEP IN TOUCH!
プロジェクトの最新情報はSNSで発信しています。ぜひフォローしてください。